×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ちょうど一週間前に、
免疫細胞治療 がん専門医が語るがん治療の新戦略
という本を買いました。
実はタイトルを見てドキッとしたんです。
がんの…免疫治療…帯津さん……?とか。
ホメオパシーとかアガリクスとか、免疫力を高めてがんを…ってよくありますよね。
帯津氏には失礼かもしれませんが、内容は至極真っ当でした。
まだ「第1部 がん治療を知る」しか読んでませんが立ち読みで構わないので第1部の第1章だけでも読んで欲しいです。
・がんの三大治療のメリットとデメリット、リスクの説明
・代替医療への注意喚起
・集学的治療による治癒率の向上
・QOLのための終末医療に留まらない緩和ケアの必要性
・問題点の把握と解消への課題
が約20ページに簡潔に書かれています。
次の第1部の第2章には第4の選択肢としての免疫細胞治療の概略が説明されています。
・進行がんの治療は抗がん剤しかない
・抗がん剤は有効だが副作用が強い
・そもそも「有効」とは?
・免疫細胞治療とは?
・即効性には欠けるが副作用は少なく耐性ができにくい
・免疫細胞治療の問題点
第2部以降では実際の症例や研究を基に免疫細胞治療の有効性が語られています。まだ未読です。
免疫細胞治療とは、外部からの治療薬の摂取や刺激によって内部の免疫力を高めるという治療ではなく、患者の免疫細胞を摂取し、体の外で強い薬剤を添加して培養・強化し、薬剤を取り除いたうえで患者の体に戻し免疫細胞に働いてもらう、という治療法のことです。
Amazonを見てみると2001年にすでに書籍が出ていること、実際に本書において1994年からの10年間で免疫細胞治療を受けた835名の症例があることから、最近出てきたばかりの治療法ではないんですね。知りませんでした。
免疫細胞治療には大きくなってしまったがん細胞を劇的に小さくしてしまう抗がん剤ほどの強力さはありません。
しかし、がんで免疫力が低下した人に対しての副作用がごく小さい治療法であること、
手術でがんを切除した人に対しての再発防止として長期生存率が向上していること、
などが挙げられています。
単独の治療とするよりは他の三大治療と組み合わせるのが良いのでしょう。
ただ、本書が出版された2009年3月現在で保険適用外の治療であること、これがこの治療を選択するうえでの最大のネックと言えます。
また、副作用は小さいですが、病状が進行したがんにも有効であるかというと、835例中、完全寛解(がんが視認できなくなった)が8例、部分寛解(がんが1/2以下になった)が120例、長期不変(長期間がんは進行していないが小さくもなっていない)が72例の約24%…つまり4人に1人には効果があった、ということになりますが、
うーん、しかし、まだエビデンスが足りないと思います。
ただ、少ないですがエビデンスがある分、ホメオパシーや民間療法を試すぐらいならこちらを試すべきです。
特に、がんが小さい間は(治療費以外の)デメリットがもっとも少なく有効な方法であると言えそうです。
ヒトの免疫細胞の増殖速度が速いからといっても限界はありますけど、安全で安価な大量培養法が望まれますね。
専門家が真っ当なことを真っ当に書いたものがこれほど得難いものだとは想像だにしませんでした。
本書は「非専門家である患者ががんの治療法である免疫細胞治療を理解するための情報」が平易にしかし深く書かれています。
最後まで読んだらまた続きを書くと思いますが、とにかくこの本をおすすめしておきます。
がん治療に興味のある方、不安のある方は立ち読みで構わないのでぜひ第1部の第1章だけでも読んでみてください。
医療従事者はそろそろ、コツコツと積み上げてきたエビデンスを基に築かれた「標準治療」の大切さをいかに広めるかを考える時期なのかもしれません。って言っても私は医療従事者じゃないんで偉そうなことはなんにも言えないんですけど。
5/12追記:
連休中に読み終わりました。
第2部以降は、ほぼすべてのがんに関して「免疫細胞治療の今」が書かれていました。
がんという病気は再発率が高いんだなぁと感じました。
ここまで徹底的にやっても再発してしまう、という三大治療法の限界とそれを補う形の免疫細胞治療の今後の進展に期待します。また「免疫力を高める」という触れ込みの一部の心ない代替医療が蔓延っている現状で黙々とよく頑張ってこられたと思います。
また、いくつか初めて知った言葉もあったのでメモしておきます。
・一時保存
免疫細胞治療 がん専門医が語るがん治療の新戦略
という本を買いました。
実はタイトルを見てドキッとしたんです。
がんの…免疫治療…帯津さん……?とか。
ホメオパシーとかアガリクスとか、免疫力を高めてがんを…ってよくありますよね。
帯津氏には失礼かもしれませんが、内容は至極真っ当でした。
まだ「第1部 がん治療を知る」しか読んでませんが立ち読みで構わないので第1部の第1章だけでも読んで欲しいです。
・がんの三大治療のメリットとデメリット、リスクの説明
・代替医療への注意喚起
・集学的治療による治癒率の向上
・QOLのための終末医療に留まらない緩和ケアの必要性
・問題点の把握と解消への課題
が約20ページに簡潔に書かれています。
次の第1部の第2章には第4の選択肢としての免疫細胞治療の概略が説明されています。
・進行がんの治療は抗がん剤しかない
・抗がん剤は有効だが副作用が強い
・そもそも「有効」とは?
・免疫細胞治療とは?
・即効性には欠けるが副作用は少なく耐性ができにくい
・免疫細胞治療の問題点
第2部以降では実際の症例や研究を基に免疫細胞治療の有効性が語られています。まだ未読です。
免疫細胞治療とは、外部からの治療薬の摂取や刺激によって内部の免疫力を高めるという治療ではなく、患者の免疫細胞を摂取し、体の外で強い薬剤を添加して培養・強化し、薬剤を取り除いたうえで患者の体に戻し免疫細胞に働いてもらう、という治療法のことです。
Amazonを見てみると2001年にすでに書籍が出ていること、実際に本書において1994年からの10年間で免疫細胞治療を受けた835名の症例があることから、最近出てきたばかりの治療法ではないんですね。知りませんでした。
免疫細胞治療には大きくなってしまったがん細胞を劇的に小さくしてしまう抗がん剤ほどの強力さはありません。
しかし、がんで免疫力が低下した人に対しての副作用がごく小さい治療法であること、
手術でがんを切除した人に対しての再発防止として長期生存率が向上していること、
などが挙げられています。
単独の治療とするよりは他の三大治療と組み合わせるのが良いのでしょう。
ただ、本書が出版された2009年3月現在で保険適用外の治療であること、これがこの治療を選択するうえでの最大のネックと言えます。
また、副作用は小さいですが、病状が進行したがんにも有効であるかというと、835例中、完全寛解(がんが視認できなくなった)が8例、部分寛解(がんが1/2以下になった)が120例、長期不変(長期間がんは進行していないが小さくもなっていない)が72例の約24%…つまり4人に1人には効果があった、ということになりますが、
うーん、しかし、まだエビデンスが足りないと思います。
ただ、少ないですがエビデンスがある分、ホメオパシーや民間療法を試すぐらいならこちらを試すべきです。
特に、がんが小さい間は(治療費以外の)デメリットがもっとも少なく有効な方法であると言えそうです。
ヒトの免疫細胞の増殖速度が速いからといっても限界はありますけど、安全で安価な大量培養法が望まれますね。
専門家が真っ当なことを真っ当に書いたものがこれほど得難いものだとは想像だにしませんでした。
本書は「非専門家である患者ががんの治療法である免疫細胞治療を理解するための情報」が平易にしかし深く書かれています。
最後まで読んだらまた続きを書くと思いますが、とにかくこの本をおすすめしておきます。
がん治療に興味のある方、不安のある方は立ち読みで構わないのでぜひ第1部の第1章だけでも読んでみてください。
医療従事者はそろそろ、コツコツと積み上げてきたエビデンスを基に築かれた「標準治療」の大切さをいかに広めるかを考える時期なのかもしれません。って言っても私は医療従事者じゃないんで偉そうなことはなんにも言えないんですけど。
5/12追記:
連休中に読み終わりました。
第2部以降は、ほぼすべてのがんに関して「免疫細胞治療の今」が書かれていました。
がんという病気は再発率が高いんだなぁと感じました。
ここまで徹底的にやっても再発してしまう、という三大治療法の限界とそれを補う形の免疫細胞治療の今後の進展に期待します。また「免疫力を高める」という触れ込みの一部の心ない代替医療が蔓延っている現状で黙々とよく頑張ってこられたと思います。
また、いくつか初めて知った言葉もあったのでメモしておきます。
・一時保存
PR
この記事にコメントする
ブログ内検索
カレンダー
最新コメント
(09/07)
(08/12)
(06/15)
(06/15)
(06/11)
(06/11)
(05/24)
(05/24)
(05/24)
(05/23)
最新記事
(01/21)
(06/10)
(05/22)
(05/20)
(05/04)
(02/24)
(01/15)
(01/14)
(08/29)
(08/28)
カテゴリー
カウンター
アクセス解析