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日常に潜む疑似科学的なことをメインに食指の動く方にのらりくらりと書いていく雑記です。 |
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覚え書き程度に。 以下、強調は引用者による。
これが本当だったら酷い話ですよね。 業者が自主検査をしたら暫定規制値を超えていたので、静岡県に公表していいか問い合わせたら「いや、やめてほしい。最低限やってるんだからHPでやらなくてもいいだろう」と言われた。 そういう風に読めます。 多くの人が「隠蔽だ」「こういうことするから返って風評被害を招く」など言っていました。 私が最初に読んだときは「いくらなんでもそんなに愚かな真似をするだろうか?」という意識が最初に来たので、自主検査の精確さを疑ってしまいました。ごめんなさい。 ところで、めんどくさい人のために最初に結論を書いておきます。 静岡県に隠蔽する意図はありません。 後ほど詳しく説明しますが、知事が「検査なんかしないもん!」とダダをこねても、静岡県ではお茶(荒茶)の放射性物質の調査をしています。 静岡県が製茶の基準値越えの公表を制止した件について、http://t.co/f4KN6jX朝日の報道を見ると隠蔽しようとしたように見えるが、共同http://t.co/2q9r3bH、業者http://t.co/jnqPIevの報告を見ると再検査後に公表する予定だったことがわかる さて、朝日の記事を読んで「おや?」と思いませんでした? この記事からはどの野菜から放射性物質が検出されたかがまったくわからないんですね。 そりゃ、静岡ですからお茶だろうか?と推測はできますけども、普通は書くでしょう。みなさん、お茶とわかっていて憤っていらっしゃったのでしょうか。私は最初は野菜かと思いました(なので検査ミスかな、と) 何の製品だろう?と探していたあたりで47newsがツイートされてきたので読みました。
どうやら製茶だったようです。 お茶に関しては、生茶で測定するのか、荒茶で測定するのか、厚労省と農水省で意見が対立しましたね。 お茶の暫定規制値は結局、荒茶で測定することになりました。説明はこちらのブログ記事(生茶葉と荒茶の放射線規制値について考察)が詳しいと思います。 さて、赤字の部分を読み比べてほしいのですが、 朝日の「消費者への連絡など最低限のことはやっている。HPで出すとかえって不安を広げかねない」と、共同通信の「風評被害を考慮し、県として再度確認するので、公表を少し待ってほしい」ではだいぶ違う印象を受けます。 前者は、今後も公表するつもりはないと読めます。 後者は、再検査をしたら公表するつもりであると読めます。 はて?これはどちらが正しいのだろう?と思っていたら、どうやら後者が正しかったようです。
そうすると、特に隠蔽しようとする意図は見出せませんから、公表が遅れたことについてどう解釈するかになります。 以下におおまかな流れを書きます。 6月3日に、お茶での放射性セシウムの暫定規制値は荒茶あるいは製茶で測定すると報道されています。 静岡では生茶では規制値を超えていませんでした(生茶の測定結果)。 しかし6月6日に、業者が5月に出荷販売したものについて暫定規制値を超えていることがわかりましたので、静岡県に報告しました。 おそらくこれを受けて、製茶でも測定を行った結果、一部を除き規制値を超えたものはありませんでした(製茶の測定結果)。 一部、暫定規制値を超えているもの、これが今回報道されたものです。 これは6月9日に静岡県のHPに載っています。(更新日は10日ですが、9日の時点でオンラインブックマークがついています) 朝日新聞の報道は6月10日です(紙面に載ったとすれば6月9日の夕刊ぐらいだと思われます)。 静岡県では製茶での放射性物質の測定結果が6月7日から一部掲載されていますから、静岡県のHPを見ていれば隠蔽する意図があるとはとても読めないでしょう。 6月6日の時点で公表しようと思えばできたわけですが、それはどうなのでしょうか? ところで、以下は朝日アピタルさんのつぶやきです。 不安を広げないようにする施策が、逆に不安を広げてしまう好例ですね/放射性物質検出、静岡県が公表を制止 食品通販業者に http://t.asahi.com/2syw #genpatsu あれだけ誤読させておいて「不安を広げないようにする施策が、逆に不安を広げてしまう好例」だって!? 朝日の記事でなくて共同通信の記事を読めば憤る人はもっと少なかったはずなんですよ。 あの記事はおそらく朝日アピタルが書いたわけではないので、こんな怒りをぶつけてもしょうがないのですが、正直にいいます。 私は、これを読んでイラッとしました(なので返信しました) 私は、朝日の記事は風評被害だと感じました。
不安を煽る書き方をしといて好例ですね、とかくぁwせdrftそりゃもうプンプン怒りました。 そこから私の最初のツイートに戻ります。 閑話休題。 今回、製茶で暫定規制値を超えてしまいましたので、県からは藁科地区の当該の業者に対して、製茶および原料の荒茶の出荷自粛・自主回収が要請されました。 暫定規制値を超えたら速やかに公表してほしい。 そのとおりです。 私も、暫定規制値を超えたものについては隠さず公表すべきであると思っています。 「らでぃっしゅぼーや」は自主検査の結果を受けて、静岡県の要求を尊重しつつ、製品を購入された顧客に対しては速やかに連絡をしており、取り扱いも中止しています。 しかし、業者に出荷自粛や製品回収を要請する前に、県がもう一度検査をしたいというのはただの時間稼ぎなのでしょうか? 生茶を加工して荒茶にすると放射性セシウムの濃度が約5倍濃縮されると言われています(リンク)。 ですが、静岡県の公表しているデータ(PDF)を見ますと、生茶から製茶へ加工する過程では、必ずしも5倍濃縮されるわけではないようです。おおよそ1.5~7倍と、濃縮率に差があります。ですので、仮に生茶でのデータがあっても、製茶で測定するまでは確かなことは言えませんから、即時出荷自粛を要請するのは難しいと思われます。 また、業者(らでぃっしゅぼーや)と県で、再検査が終わるまで公表を伸ばすことで合意が得られていますから、県が無茶苦茶な要求を叩きつけたわけでもないでしょう。 6月6日に報告を受けて9日に公表して10日に「隠蔽するのか」と叩かれる、これって正常なんでしょうか? 静岡県のお役人さんは公務員だからいわれのない批判をされてもいいんでしょうか? ここまで読んでいただいて、それでもやっぱり静岡県は卑劣だ、と思われた方はどのくらいいらっしゃいますか? この件では、出荷制限ではなくて、出荷自粛なのですよね。 おそらく、生茶葉では規制値をクリアしているからだと思います。 飲用するにあたっては生茶の10倍ほど希釈されますから、最低でも10倍程度希釈されると考えて良いと思います。今回、暫定規制値を超えたものは最大で679 Bq/kgでした。10倍に希釈されるのなら67.9 Bq/kgになります。飲料の規制値は200 Bq/kgですから、飲料用に売る分には、厳しい制限をつけられないのだろうと思われます。 ただし、飲用向け以外の出荷が3~4%あるとのことですから、そちらは実質、出荷できないのではないでしょうか(希釈されないので)。 難しいですよね。 県のお役人さんが業者の自主検査を信じてなかったわけではないと思うんですよ。 ただ、県から自粛を要請する以上は、ちゃんと検査をするべきだと思うんです。 あとで間違いでした、と言われて善意の業者(らでぃっしゅぼーや)が出してきたデータを信じただけだ、県に責任はない、なんて言われたら殴りますでしょ。 静岡県は日本の茶の約40%を生産していますから、ややナーバスになってもしょうがないかなと思います。 しかし、公表すべきことは公表しているみたいなので、少しくらい待ってあげてはどうでしょうか。 待てないほど喫緊の問題だったわけではないですよ。 PR
先日のエントリ「農水省が野菜の産地表示を止めていい」という通達を出したという噂についてから続いています。
ここの部分、従来の法規では「都道府県名での原産地表示」が義務化されております。 「市町村名」までの表示を行うことは「可能」ですが、ここの部分は任意であり義務ではありません。 よって、文書の意図は、「従来通りの県単位の表記ではなく、手間をかけますがさらに細かく市町村単位で表示してもらえると助かります」という意味になります。 手間=コストがかかるので、強制的な命令は行えず「依頼」という形になっています。 従来通りではないからこそ、通達をしているわけですね。 「御配慮ください」について、確かに私もわかりにくな、と思います。 しかし、産地表示を細かくすることで対応する小売店もいるでしょうし、義務でない以上、産地表示を細かくせずに仕入れを行う産地を切り替えることで対応する小売店もあるでしょう。また、ポップやシールでの表示を切り替えず、消費者から質問された場合に詳しい産地を提示する、という選択肢もあります。 それら複数の選択肢がある中で「市町村単位で細かく対応してください」と対応を「限定」してしまうことは「協力依頼」という拘束力の弱い通達では不可能です。 「御配慮ください」の本来の対象は消費者ですが、通達自体が小売店側に配慮されているものなのです。
「一般的に知られている地名」とは具体的に、
等が考えられるそうです。 【追記】ohira-yさんに「旧国名の表示も現在の複数の県にまたがる場合は不可です。(肥前とか)都道府県別損なわれるから。」と教えていただきました。やはり都道府県よりも大きなくくりにすることはできないようです。 そもそも「一般的に知られている地名」なのに県名隠しにあたるのでしょうか? 調べればすぐにわかると思うのです。 これを「国産」と書いてしまうと産地がわからなくなってしまいますが、会津産と書いてあって北海道産だ、と考える人はどのくらいいるのでしょうか? 他の方のご意見も伺いましたが、この通達文書はプロ(農水省)からプロ(小売販売業者)への通達なので、この程度でも十分に意図は通じること、表示ルールは法律により規定されていますので、意図が把握できなかった場合は担当部署に確認するのが当たり前だろう、とのころでした。 私もそう思います。 Twitterを眺めていた限り、ちゃんと文章を読んだ人は正しく理解していました。 そもそもタイトルも「市町村単位等県を分割した区域ごとに行う出荷制限等への対応について(協力依頼) 」なのですからもう一度先入観を排除して意味の繋がりを考えながら元の通達文書(PDF)を読んでみてください。 ただし、意図的であれ非意図的であれ、適正な表示を完璧に守ることはそこそこ難しいようです。 平成20年度の統計になりますが、生鮮食品及び加工食品の品質表示が適正に行われているかを調べたところ、原産地については84.6%が適正な表示を行っていたそうです。裏を返せば15.4%の店舗では不適正な表示もあったわけです。 以上です。 私のつたない説明では理解に至らないところもありましたでしょうが、今後も多くの方に伝わるようなエントリを書きたいと思います。 ************************************************************************************************* さて、続いて「国産」表示が増えているという報告が少なからずありますのでそれについてもお答えします。 生鮮食品の原産地の表示について簡易ではありますが表にまとめてみました。 ![]() 見にくい場合はこちらのリンク先をご覧ください。 畜産物に関する報告が結構ありますが、畜産物は元々「国産」で構わないのです。 それを知らない人が『見に行ったら「国産」になってた!』と騒いでいるのを見るとちょっと滑稽だなと感じてしまいます。「国産」の表示が偽装だと騒ぐ前に、本来のルールはどのようになっているかを調べるのが先ではないでしょうか? 少しお高くなりますが、産地名を冠したブランド肉(宮崎牛や名古屋コーチンなど)がありますので、どうしても細かい産地がわからないと嫌だという方はそちらをお買い求めになるのが確実かと思われます。 【追記】書こうと思ってすっかり忘れていましたが、国産牛に関しては2001年のBSE騒動を受けて個体識別番号が振られるようになりました。牛肉のパックに10桁の番号とバーコードがあると思います。 その番号を牛の個体識別情報検索サービスに入力することで飼育地域等を検索することができます。 農産物については都道府県名を表示することになっていますから、産地が不明であるときは店員さんに訊ねてみると良いでしょう。 ポップに複数産地(「香川産、茨城産」等)を表示することについて「混ぜ売り」だとおっしゃる方がいますが、これもルール上認められた正しい方法です。 現行の規定では、特売品などで山積み販売を行う場合、複数産地の商品を同時に扱う場合は原産地を全て記載することになっています。ただし、特売品は飛ぶように売れるので、常に多い順に表示するのは難しいようです。 この場合でも「香川産、茨城産」という表示は認められますが、「香川産、他」という表示は認められません。生鮮食品の場合はすべての産地の表示を行わなければいけません。 ポップと個別包装の表示が違う場合について、消費者が正確に判断を下せる状況にないので、その場合は店員さんに訊ねてみて、間違った方を訂正してもらってください。 (参考:厚生労働省の生鮮食品の表示についてのアンケート) 次に加工品について。 「加工食品品質表示基準」(PDF)より必要な部分だけ説明します。
その際、農産物に関しては都道府県名その他一般に知られている地名を書くこともできます。畜産物も同様です。 具体例を以下にまとめました。 見にくい場合はこちらの表示をご覧ください。 ここまで読んでいただいて、それでも「やっぱり表示がおかしい!」というときは、食品表示110番にご連絡ください。 先ほども示しましたが、食品の原産地が100%完璧に記載できているかというとそうではありません。しかし、積極的な偽装というよりは過失・間違いである場合の方が多いと思います。まずは小売店側に確認を取り、正しい情報提示を心がけてもらうようにしましょう。 最後に。 私が言いたいことは2点です。 ・産地を偽装してはいけません ・農水省はそのような指導しませんしできません。 (暗示的な意味でもできません。法律=ここではJAS法の方が規律として上位なので) 確かに、産地を正しく表示しない小売店がいるかもしれません(主に故意ではなく過失で)。ただし、それを農水省が指示した、あるいは許したなどという陰謀論にくっつけてはいけません。 あと、農水省が他に行っている対応がクソいことと、ルールを捻じ曲げることを混同するのもダメです。 消費者である私たちも、正しく冷静に判断するように心がけましょう。 JAS法は「品質に関する適正な表示」「消費者の商品選択に資するための情報表示」をを目的としている法律です。 食品表示にはこのほかにも食品衛生法による表示ルールもあり、こちらは「飲食に起因する衛生上の危害発生の防止」を目的としています。 せっかく食品表示に興味を持ったのですから、少し勉強してみるのも良いと思います。 以下に参考リンクを載せておきますので一緒にどうぞ。 本文以外の参考リンク: 【PDF】知っておきたい食品の表示(消費者庁) 食品表示ガイドブック(福井県)←文字が小さいの残念ですけどおすすめ! 【追記】 ツイッターで農畜産物の放射線の測定値が知りたいという意見を見ました。 調べればいいのに、というのは簡単ですが、私もあまり気にしていなかったのでプチリンク集を作ることにしました。 測定値は自分で見てね。 ≪農産物および畜産物の放射性物質の計測結果≫ ・福島県 ・茨城県 ・栃木県 ・群馬県 ・埼玉県 ・千葉県 ・その他の地域は経産省の放射線計測値のページから飛んで探してください。 【追記】 (財)食品流通構造改善促進機構が公開している食品の放射能検査データというデータベースを教えていただきました。 さっそく使ってみましたが、感覚的に使えて、しかも視覚的に把握できるのでわかりやすいです。 良いものを教えてもらいました。ありがとうございます。 さらっと見た感じ、ほとんどの地域でND(検出限界未満)とか低い値なんですけど「一時期制限されていた」というだけで避けられるのは残念かもしれませんね。 あとは賢い消費者のみなさまが測定値と相談してご自分の生活スタイルと相談してお買い物をお楽しみください。 「スーパーや小売店に産地表示をするなという指示が農水省から出ている」 農水省食料局流通課に電話で確認しました。ここでいう「産地名の掲示等についての配慮」とは、「市町村単位でできるだけ表示して欲しい。消費者からの質問にも答えられるようにして欲しい」という意味だそうです。良かった。 http://bit.ly/kuqenZ というか、私にはこれ以外の含意は拾えません。 なぜそう読めるのか不思議なくらい。 でも、なぜありもしない意図を読み取ってしまったのか、少しわかった気がするので解説します。 まず、元の文書を読んでみます。 簡単に要約しますと以下のようになります。
みなさんの中には、4月以降、野菜を買うときに産地表記に「茨城県産」だけでなく「茨城県〇〇市産」が増えたと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 4月4日から、出荷制限を県単位ではなく市町村やブロック分けした地域で小分けにしたため、小売店での表示もそれに対応して市町村やブロック分けした地域での表示になりました。そのお願いが先ほどの農水省の通達なのですね。 放射性物質が観測されて以降、国が県単位での出荷制限を行ったため、暫定基準値として問題ない地域の農産物も出荷制限され、風評被害につながりかねないと言われたことは記憶に新しいですね。 このとき、県単位の制限ではなく、さらに区分けした制限を行ったことに対して不満は出なかったように感じているのですが、みなさん、どうだったでしょう? なぜ今になって噴き上がるのか、私には理解できません。 さて、それではどうしてみなさんが間違えたかというと、省略された前提を踏まえていなかったからです。もっと意地悪くいうならば「国がやることは全部ダメだ」という先入観があるからでしょうか。 野菜(生鮮食品)の産地表示はJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)に基づいてJAS規格が定められています。 その中に「生鮮食品品質表示基準」(PDF)という規格がありますが、これの農産物の項目を見てください。 第3条では、表示すべき事項として「名称」と「原産地」を挙げています。 では「原産地」とは具体的にどういうものかと言いますと、第4条に野菜(農産物)について書かれています。
野菜は基本的には県単位の表示をしなければならないと決められているのですね。 これは第3条からもわかる通り、義務表示です。 では、記載を省略できる場合とは具体的にどういう場合かというと、たとえば長野県ではきのこ類は「信州産」として売られています。このように一般的に知られている地名を用いる場合、「長野県産」の都道府県表示を省略できます。 他にも、たとえば「カリフォルニア産」のオレンジがあった場合、原産国の「アメリカ産」を省略できます。 つまり、より詳細に記述することで大きなくくりを省略できますよ、ということです。 ここまで書けばわかってもらえると思うのですが、県単位よりも大きなくくりの「国産」にすることはできません。 結論として、農水省から食品小売業界に出された通達であるために、
という前提を消費者が知らなかったということです。 この前提を知っていたのに誤読したのならば、やはり国語をやり直すかあなたのバイアスに自覚的になるべきだと思います。 JAS規格を読んでもわかる通り、国産品は市町村名を書くことが認められています。また、それが一般的に知られている地名であれば都道府県名を省略できます。 しかし、ここからが小売店の事情になるのですが、同じ日でも午前と午後で違う産地の野菜が届くことがありますし、市町村単位だったらなおさらです。つまり、ラベル貼りとか売り場の表示が大変なのですね。 ですから、小売店には大変な仕事かもしれないけれど、消費者の知る権利や生産者への風当たりを小さくするために小売店も市町村単位の産地表示に協力してもらえると助かる、という通達なのです。 しかし、こういう前提を知らない人からしたら「御配慮をお願いいたします」が違う意味に見えたのかもしれませんね。 ですが、これは農水省から小売店への通達ですし、消費者に見えていない前提条件を両者が共有しているわけですから問題のない通達に思えます。そして、私はそのどちらでもありませんが、生鮮食品の原産地表示について知っているので、通達を素直に読むことができました。 法律の範囲内で通達の内容を解釈するならば「市町村単位での記載をお願いしたい」という意味にしか取れません。というか、この通達の内容が「市町村単位での記載をお願いしたい」であることをみなさんはスーパーなどで見ていらっしゃいますよね?ご存じない方はスーパーに行って野菜の産地表示を見てください。 最後に、当たり前のことで大変恐縮なのですが、 「そんなことやるなんてバカじゃないの?」 と私たちが思うことは、お役人さんだって「バカじゃないの?」って思います。 だって彼らは一応プロなのですから。 なので、まず憤る前に「そんなこと」が行われたのかを確認してください。 また、消費者庁の介入によりJAS法違反(常習性がなくて過失による一時的なもの)の指導も強化されています(PDF)ので、産地表示をJASの規格に沿わない形に変更した場合は店頭で謝罪文の掲載やHPでの通知を行う必要が出てきます。 おまけ 調べてて思ったのですが、消費者庁の出したこの通達と混同された方もいらしたのかな?とも感じました。 東日本大震災を受けた食品表示の運用について(消費者庁) この通達は被災地域において、食品表示を行うことが食品流通の妨げになる場合、問題が生じない軽微な違いあるいは誤解を招かない場合に限り、記載と違っても取り締まりを行わないので円滑な流通を優先させること、という通達です。(悪質な場合はもちろん罰せられます) 東京周辺も確かに被災地ですが、食品の流通は特に問題になっていませんのでこの通達の地域には含まれないでしょう(小売店で何不自由なく購入できる時点で流通に問題がないことは明らかでしょう)。 あと、畜産物と農産物、加工品では原産地の記載のルールが違いますので、こちらをよくご覧ください。 関連の法律を見てもなお、表示に問題がある場合にはお近くの消費者センター、消費者庁あるいは農水省など関連施設に連絡しましょう。 続き→生鮮食品の原産地表示もう少しだけ詳しく説明してみる(azure blue) タケルンバ卿の生食にはリスクがありますよーの記事、個人の宣言としては潔いね、と思う一方、薬味の記述(リスク論で気に入らないところはブコメに書いたので省略)はいまいち納得できなかったのでぐだぐだ探してたら似たようなことを考えている人がいました。コメントを書こうと思ったのですが、初めましてでこのような長文を投下する勇気がなかったので少しアレンジしてトラバを送ることにしました。 進化論は真っ赤な嘘?!(クリスチャントゥディ)という記事が話題になっていたので読みました。
これはもう実際に読んでみるしかないと思い、「大発見」の思考法を読みました。 結論から書きます。 山中氏と益川氏が『「進化論は真っ赤な嘘だ」と主張』しているというのは真っ赤な嘘です。 記事を書かれた佐々木満男氏もコメント欄で「確かにそのような発言はしていない、誤解を与える記述であった」と認めて記述を訂正しています。 しかし、お二人の対談での進化論に関する発言が非常に危ういのも事実です。 以下、少し長くなりますが誤解の余地を与えないために進化論のだいぶ前から引用します。 少し長くなりますが、まずは益川氏の宗教観に関して理解するために少し前のところから引用してみましょう。 以下、強調はすべて引用者による。
これは「積極的無宗教」のすすめの後半部分です。 前半では山中先生が「苦しい時の神頼みはよくします(笑)」なんて言ってます。このパラグラフは益川氏の無宗教者宣言のようなものですね。 そこから「進化論」の話につながります。
この二つの引用文から何がうかがえるかというと、 1.益川氏は「進化論は実証されていないから今西進化論と同程度の信憑性しかない」と考えているということです。 この同程度、とは「今西進化論はダーウィンの進化論程度に証拠がある」という意味ではもちろんありません。「ダーウィンの進化論は今西進化論と同程度にしか証拠がない」と考えているということです。しかしそれは事実ではありません。 2.お二人はどうも進化学全般にお詳しくないご様子。 ダーウィンの進化論はともかく、木村資生氏の分子進化の中立説についてどれだけ理解されているのでしょうか? 益川先生は物理学者なのでまあ仕方ないとしても、山中先生は生物分野のトップを走っているんですから「なぜか日本人は、人間はみんな猿から進化したと信じていますが」なんて言っていてはダメでしょう。 正確には、「ヒトはサルと共通の祖先を持っており、それぞれに進化をしてきた」のです。 また、サル(と共通の祖先)からヒトへ進化した証拠としては、中間化石がたくさん見つかっています。最近はゲノムの類似点や相違点などから進化の分岐の時期の類推も行われています。 たとえばこのページをご覧ください。進化の系統樹といわれるものです。 代表的なものだけを見ても枝が複雑に分岐しているのがわかるかと思います。進化は決して一本道ではないのです。 さらに、進化の証拠についてですが、実は数年前に44000世代の培養で新しい形質を獲得した大腸菌の話がありました。これはフラスコレベルですが再現性があるそうです。また、暗闇で56年間、1300世代飼育したショウジョウバエの求愛行動に変化がしたという報告もありました。 このように、ダーウィンの提唱した時点の進化論から、まさしく「進化学」と言えるレベルまで発展していますが、ここまで発展しても大多数の進化学者からは「ダーウィンの進化論は真っ赤な嘘だ」という話は出てきません。 さて、ここで本題に戻ります。 山中氏は「進化論」はまだ誰にも証明されていないとおっしゃっています、益川氏は「ヒトは猿から進化したのか、それとも神が作ったのか」と訊かれれば、日本人はなんとなく「猿から進化した」というほうを信じますが、それは何の根拠もないわけですとおっしゃっています。 確かにこれは現在の進化論を知っている人からみると「勉強足りなさすぎ」なんですが、両氏がそう考えていたとしても本来なら別に困らないわけです。「ああ、お二人とも進化論に詳しくないのね」と思うだけの話で。 でも、両氏の無知をあろうことか「世界的な権威が言ってる!進化論は絶対的な科学的真理でも何でもない!」とか言い出す人がいたわけですよ。それが問題でした。(ていうか進化論を絶対的な科学的真理だと言っている人って誰?ただの科学的事実でしょ) 私が記事にしようと考えたのは、積極的無宗教の益川氏にとって創造論者に肯定的に扱われることほど屈辱的なことはないだろうな、と考えたからです。 この方には同書内の益川氏の言葉を贈りたいと思います。
生物の進化という自然現象を前にして、安易に「神」に説明を求める佐々木氏に引用されたと益川氏が知ったら悔しがるでしょうね。自業自得ですが。 最後に、全体を読んでみた感想ですが、進化論の部分以外は良書だと思います。 残念な部分をピンポイントで持っていかれた感じです。しかし、これほど強烈に創造論批判がされている著書から引用しようと考えた佐々木氏のお考えが理解できない…。
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