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日常に潜む疑似科学的なことをメインに食指の動く方にのらりくらりと書いていく雑記です。
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ちょっと、書きかけていた記事を消してしまったので(ブラウザで書くの、やめよう)予定を変更して農薬の話をします。



私の祖母はもう数十年間、畑で野菜を作っています。
実は私はその野菜が嫌いでした。
キャベツをむしれば青虫に遭遇し、人参は臭い、キュウリは種あり、苦瓜は熟しすぎ、玉ねぎは…(^^;
いくら無農薬でも酷いよーと思っていました。

その祖母が最近、リンゴを作りたいなどと言い出しまして、リンゴ農家の方に栽培方法を伺ったところ、可食部にもかかることや分解されることから何回かに分けて農薬を散布したり袋をかけたりまあとにかく手間をかけないと綺麗なリンゴはできないよ、と言われたそうです。
農薬も今あるものじゃダメだし、それで「じゃあやーめた」と(笑)

そのときに祖母が最近、無農薬栽培をしていないことに気がつきました。
そういえば最近はキャベツで青虫に遭遇することがなくなっていました。
相変わらず人参は臭いし、キュウリは種ありだけど、農薬使ってるのか、と。
これまで十数年食べていてまったく気づかなかったんですね。
祖母一人でこんなにたくさんよく頑張れるな、と思ってたんですがなるほど農薬の力を借りていたんですね。

それで味が変わるかというと……どうなんでしょう。
私はそんなに繊細な舌の持ち主ではないのでよくわかりません(^^;
身内で消費する分しか作ってないんですけど、農薬の使用量を守っているようで(当たり前なんですけど)安心しました。


植物の天然農薬については、
毒の話2 ―食物の中の毒― (幻想随想)
天然なら安全か 木酢液を例にして 無農薬栽培の危険性 (やさしいバイオテクノロジー)

がブックマークしてあったので貼っておきます。


私自身は植物は詳しくないのですが植物の研究室がポリフェノールオキシダーゼの研究をしていました。
細胞が傷つけられた刺激によってポリフェノール類を酸化してしまう酵素のことなんですが、こいつらが働くと苦みや渋みが出ることがわかっています。
そうすると虫が嫌って食べなくなるんですね。
逆に、ワインの渋みなんてのはポリフェノールオキシダーゼを利用してたりするんじゃないかしら。
しかしまあ今回は天然農薬のリスクはお腹いっぱいなので脇に除けておきます。


たとえばりんごなんてのは袋つけて日に当てときゃいいのよ、桃だって一緒でしょなんて思っても実際に無農薬でのそれぞれの収穫率(りんご:3%、桃:0% 目からウロコの化学物質30話より)なんてのを見ると「大変なのね…」と思いますよね。

実際に、私は桃に対する害虫を調べたことがあるんですが、たとえばたった一つの桃が食害されたとします。
そうすると傷口からの腐敗臭に誘われて害虫がたくさん来るんだそうです。
また、その腐敗臭によって周りの桃も感化されて成熟が進みすぎる(腐敗し始める)そうです。
これは食べられるというより刺されるので、袋で覆っても桃園への侵入を防がないと意味がないんだそうです。蛾のくちばし(口吻)は鋭いのです。
そらもう大変ですよね。
これってつまり、私たちが甘くて柔らかくて美味しい桃を食べるために桃は人間の手が入らないと外見が美しい実をつけることができなくなってしまったってことです。

だったら私たちが安くて甘くて柔らかくて美味しい桃を、しかも安全なものを食べれるのだったら安全性が確認されてる農薬ぐらい使ったっていいじゃない、という情緒的な意見を言ってみます。

うちの大学には蚕がいるんですが、奴らだってもう人間がいないと生きていけないんですよ。
天敵がいない環境が長く続いたので、自然環境で葉っぱの裏に隠れない、なんでも食べられると思っている、当然各ステージの脱皮・蛹では無防備、蛾のくせに飛べない。なんて可哀想なんでしょう。自然環境に出たら動かない的、鳥の餌ですよ。

蚕を飼い馴らしたように、私たちが食べている野菜も人が手を加えなければ育たないぐらいに飼い馴らされています。
そいつらが生きやすい(生育しやすい)環境を提供してあげることが無農薬だろうと農薬を使おうと飼い馴らした者の義務かなぁなんてウェットなことを考えていますが、もっとドライで合理的な考え方でもいいのかな。

じゃあちょっと合理的な話。

たとえば、人口が100人の村が2つあってそれぞれ野菜の作り方が違います。
有機で無農薬の村では80人分しか作れません。
みんながちょっとずつ我慢すればみんな生きていけます。
ところが農薬を使用している村では無農薬野菜と同程度のリスクで150人分作れます。
ということは不作の年に備えて備蓄ができます。
ちょうど不作が2年続き、収穫量は40%減になりました。
無農薬の村では48人分、農薬使用の村では90人分の食糧しか確保できません。
無農薬の村では2年間の不作の耐えられずに死人が出ましたが、農薬使用の村では備蓄により乗り切ることができました。

日本人が無農薬の村になったとして、不作でも問題なく生きていけるのは金持ちだからです。
農薬使用の村の収穫や備蓄をお金で買っているんです。
「不作だから農薬を使ってもいる食べ物でもしょうがない」
これはとても傲慢な考え方ですよね。
日本人は自分たちの贅沢のために他の国の人の資源を奪っているんです。
有機農法、いいと思います。
無農薬農法、素晴らしいですね。

でもね、まず自給率を上げることが大事だと思うんです。
農薬まみれの野菜は食べたくない、私は間違った有機農法の方が怖いです。
中国産は危険だ、ではご自分で作ってみましょう。
先進国でここまで人口密度が高く、自給率の低い国は日本ぐらいですよね。
戦争する気のない日本はまったく気にしていないかもしれませんが、もし一方的に輸入制限をされた場合、日本人の半分以上は飢え死にます。


何がいいたいかわからないですよね(私もです)
つまり、リスクとベネフィットとコストとさらに現状を鑑みて一番いい方法を選んだらいいと思います。
リスクが上がらないのなら農薬だろうと遺伝子組換えだろうと使えばいいのに、そう思っています。
反発はあるでしょう。
きっと私たちがしなければいけないのは天然信仰の批判ではなくて、農薬の安全性、遺伝子組換え作物の安全性の周知なんだろうと思います。そういう「真っ当なこと」は「危険!」という情報とは違って当たり前すぎて注目されることはないかもしれません。
でも、私はそういう真っ当なことを黙々とこなしている日本という国の行政をそれなりに高く評価しています(だからいい加減くだらない派閥争いは止めろ)。そういう真っ当な仕事がもっと多くの人の目に留まればいいのにと心から思っています。
という理由からこういう記事を書くときは必ず省庁にリンクするようにしています。
本当に役に立つので興味がある人はどうぞ↓(一番下にリンク集)


傷心のうちに書いたら本当にまとまらなかった…。
本来書こうと思っていたのは「批判するときに伏字にする必要があるの?(仮)」です。
化粧品などの悪口をいうとき、伏字にするのはなんでなの?という疑問に端を発して最終的に伏字にする必要はないという結論に至りました。
結構…リンク貼ったんですけど……忘れないうちにまた書きます。


おすすめリンク:
農林水産省の農薬コーナー
厚生労働省の食品中の残留農薬に関する情報
厚生労働省の輸入食品の安全性確保に関するページ

こういう真っ当な仕事を見ている人は「国は自己の保身のために危険という情報を隠蔽しているんだ」という言い分に腹が立つのです。安全性を提示するってとても難しいことなんだよ。

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はじめまして
私は農業大学校を卒業し、卸業で働いているしがないサラリーマンです。無農薬の事も考えています。そして今微生物資材についても勉強しています。
色々お伺いしたい事もありましたのでコメントさせていただきました。
お忙しいと思いますがお時間がありましたら
御連絡を頂ければ嬉しいです。
nagarader 2010/08/06(Fri)15:19:09 編集
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